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1971年に発表されたアルバム”Who's Next”のラストを飾る曲。
僕が10代の頃、ビートルズを始めストーンズやヤードバーズ等、60年代に活躍したバンドを夢中で聴いていた。他にもパンクやハードロックも聞きながら。 その頃その中で、イマイチグッと来なかったのがTHE WHOとKINKSでした。 KINKSについてはまた。 THE WHO、レコードで聴いてると、圧倒的に音がショボく感じた。ヒットソングのいくつかには興奮したけれど、特にファーストとWho's Next、共に代表作に数えられるこれらのレコード、イケイケゴーゴーが大好きなガキには何ともモノ足らん音に感じたもんです。 それが一変したのは僕がハタチを過ぎて、映画”The Kids Are Alright”を観てから。 動くTHE WHOはとんでもない破壊力をもって僕を打ちのめしてくれました。特にこの映画の為に撮影されたBaba O'RileyとWon't Get Fooled Again。 ギターを持って滑り込め!ミスッたって気にすんな!ラリッてたってOK!タンバリンは皮付きでダブル!以来、僕はTHE WHOの永遠のプリズナーに成り果ててしまいました。 作者のピートタウンジェントさんはこの曲の他にも”ロックとは何ぞや”的な問いに対するまるで答えのような曲を数多く残しています。 それらを答えのひとつとして取り込んでしまった以上、畳の上で死ねなくてもしようがないとの覚悟すらしてしまいそうな程、圧倒的に圧倒されるのであります。 このWon't Get Fooled Againは、70年代に入り、何人かのカリスマが死に、ビートルズがいなくなり、熱狂の60年代が終った事実から出発するにあたってのTHE WHOの決意表明的に聞こえるのです、僕には。 最後のライン”meet the new boss, same as a old boss”なんてそんな歌詞、聴いた事が未だかつてありません。 ヘヴィーズのWon't Get Fooled Again、楽しんで頂けると嬉しいです。 |
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文:タイラ
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